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天秤
素行調査の中でも“結婚調査”というカテゴリーの調査がある。信用度を計る目的で自分自身の結婚相手を調査する依頼人も居れば、親御さんからの依頼も意外と多い調査となる。
将来、親族となりうる人物がその生い立ちや、どんな環境で育んできたのか事前に知っておきたいというのも分かる気がする。まして娘(息子)が結婚したいという相手について詳しく話してくれない時などは、親としてみればなおさら心配の種になる。
今回の依頼は当事者からの依頼。自分の結婚相手を見定めたいという想いから。しかし、いつも相談される内容と違っていたのは対象者が二人(!)居るということ。話しを聞けば、二股掛けてお付き合いしている男性について、ふるいにかけたいのだと言う。
聞けば、二人とも大手企業のエリートサラリーマン。年収もどちらも見劣りするものはなく、性格もまじめで優劣の付け難い相手らしい。違いがあるとすれば職種くらいであって、一方は事務職、もう一方は技術系。依頼人からは履歴書に相当する情報を頂いたが、探偵から見ても判断の付けようがない、あとは容姿や価値観のたぐいになるだろう。
そして、共に1週間ずつの素行調査の結果、経歴からは全く見えてこない人間像が見えて来た。
かくして、最終的にどちらに軍配が上がったかは探偵の関知するところではないが、間違いなく1人の男性が新たな縁談を探していることであろう。
『名は体を表す』 そして、『行動はその人となりを表す』・・・のである。